飲食店の粗利率とは?計算方法や平均・目安、利益を上げるための施策も
- logosukibeyondtsuc
- 2 日前
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飲食店の「粗利率」とは、売上から原材料費などの売上原価を差し引いた利益が、売上に対してどの程度の割合を占めるかを示す指標です。食材費や人件費の高騰が続くなか、粗利率を正しく把握し、経営判断に活用する飲食店が増えつつあります。
ただ、粗利率の計算方法を誤っていたり、自店舗の業態に合った平均・目安を把握していなかったりすると、的確な改善施策を打ちにくくなってしまいます。
このようなことから、飲食店のオーナーや店舗責任者には、正しい粗利率の理解が欠かせません。
本記事では、飲食店の粗利率について、計算方法や平均・目安、利益を上げるための施策を交えて解説します。
【整理】飲食店の「粗利率」とは、売上から売上原価を除いた売上に対する割合のこと
飲食店の「粗利率」とは、売上から売上原価(原材料にかかった費用)を差し引いた利益率のことを指します。たとえば、1,000円のメニューに対して原材料費が300円の場合、粗利は700円となり、粗利率は70%です。
この粗利率の数値が高いほど原材料に対する収益効率が良く、低いほど原材料費の負担が大きい状態を意味します。
そんな粗利率は、メニューの価格設定が適正かどうかを判断する基本指標です。加えて、粗利率の推移を追えば、仕入れコストの変動や食材ロスの発生状況を早期に把握しやすくなるでしょう。
このような点から、飲食店の経営において粗利率は「収益構造の健全性」を測るうえで欠かせない指標となっています。
飲食店における粗利・粗利率の計算方法とは?
飲食店の収益を正しく把握するには、粗利と粗利率それぞれの計算方法を理解しておく必要があります。計算式自体はシンプルであるものの、売上原価に含める範囲を誤ると正確な数値が出せません。
とくに、飲食店では、食材の仕入れ費用以外にも調味料や消耗品など細かなコストが発生するため、計上漏れに注意が求められます。
ここでは、飲食店における粗利・粗利率の計算方法について、解説します。
粗利の計算方法
粗利(売上総利益)とは、売上から売上原価を差し引いた金額です。計算方法は簡単な引き算を用いるだけであり、具体的には以下のとおりです。
粗利の計算方法 粗利(円)= 売上 − 売上原価 |
たとえば、月間売上が300万円で、原材料費(売上原価)が90万円の場合、粗利は「300万円 − 90万円 = 210万円」です。
粗利の計算にあたっては、売上原価に食材の仕入れ費用だけでなく、調味料や使い捨て容器なども含める点に注意が必要です。
飲食店では仕入れ先ごとに計上漏れが起きやすいため、すべての原材料費を正確に集計したうえで粗利を算出しましょう。
粗利率の計算方法
粗利率(売上総利益率)とは、売上に対する粗利の割合を示す指標です。粗利の算出を応用する形で計算でき、具体的には以下のとおりです。
粗利率の計算方法 粗利率(%)=(売上 − 売上原価)÷ 売上 × 100 |
たとえば、月間売上が300万円で売上原価が90万円の場合、粗利率は「(300万円 − 90万円)÷ 300万円 × 100 = 70%」です。
飲食店でよくあるミスとして、月末の在庫を考慮せずに仕入れ額をそのまま売上原価とするケースが挙げられます。
正確な粗利率を把握するには、月初在庫と月末在庫の差額を反映させた売上原価で計算しましょう。
飲食店における粗利率の平均・目安は?
飲食店の粗利率は、一般的に65〜75%程度が目安とされています。
ただ、同じ飲食店であっても、その業態ごとに平均や目安は大きく異なるため、自店舗の業態に合った数値を把握しておく必要があります。
以下は、各種調査データをもとにした、飲食店の業態別粗利率の目安です。
業態別の粗利率の目安
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上記のデータから、ドリンク比率が高いカフェや居酒屋は粗利率が高く、食材原価がかさみやすいすし店や焼肉店は低い傾向にあるといえます。
このような点から、業態の平均値だけに頼るのではなく、自店舗の実績データと比較しながら改善点を探る姿勢が欠かせないでしょう。
飲食店で粗利率を知っておく5つのメリット
飲食店の粗利率を把握しておくと、原価管理やメニュー改善だけでなく、経営判断全体の精度が高まります。とくに、日々の売上だけでは見えにくい収益構造の課題を数値で可視化できる点は大きなメリットといえるでしょう。
このような粗利率のメリットを自店舗の方針や状況に合わせて活用すれば、より的確な経営判断につなげやすくなります。
ここでは、飲食店で粗利率を知っておく5つのメリットについて、解説します。
飲食店で粗利率を知っておくメリット
全体的な原価がわかる
メニューの検証ができる
価格改善の参考になる
施策が講じやすくなる
長期的に経営しやすくなる
①全体的な原価がわかる
飲食店では、複数の仕入れ先から多種多様な食材を調達するため、原価の全体像が見えにくくなりがちです。
このような事情を踏まえ、粗利率を定期的に算出しておけば、店舗全体の原価バランスを数値で把握しやすくなります。結果、原価の偏りや無駄を早期に発見でき、仕入れの見直しにつなげられるでしょう。
②メニューの検証ができる
飲食店のメニューは、売上への貢献度と利益率のバランスがそれぞれ異なります。売上が高くても粗利率が低いメニューばかりでは、利益は残りにくい構造です。
このような構造を踏まえ、粗利率が算出できれば、粗利率を意識したメニュー構成が作れるようになります。また、どの商品が利益に貢献しているかを客観的に検証できるため、効果的な施策を講じられます。
③価格改善の参考になる
食材費の高騰や仕入れ先の変更により、当初の価格設定では利益を確保できなくなるケースがあります。
このような点から、粗利率の推移データがあれば、値上げの必要性や適正な価格帯を数値にもとづいて判断しやすくなります。データにもとづいて価格改定がおこなえるため、顧客への満足度を落とさず、価格が変えられる可能性が高まるでしょう。
④施策が講じやすくなる
飲食店の経営改善には、仕入れ先の変更やオペレーションの効率化など複数の選択肢があります。
ただ、現状の数値を把握していなければ、優先すべき施策の判断が難しくなります。
このような背景から、粗利率を把握しておけば、改善ポイントを特定しやすくなり、効果の高い施策から着手しやすくなるでしょう。加えて、施策後の効果検証もおこなえるため、PDCAサイクルを回しやすくなります。
⑤長期的に経営しやすくなる
飲食業界では、食材費の変動や消費者ニーズの変化が年単位で起こるため、短期的な売上だけで経営の安定性を判断するのは困難です。
上記のような背景を踏まえると、粗利率の定期的なモニタリングは、収益構造の変化を早期に察知する判断材料になります。データをもとに顧客のトレンドを掴めるようになるため、長期的な視点で経営計画を立てやすくなるでしょう。
飲食店の粗利率や利益を上げるための施策
飲食店の粗利率や利益を上げるためには、原価の見直しやオペレーション改善など複数のアプローチが考えられます。
ただ、自店舗の方針や立地条件、来店客の属性によって講じるべき施策は異なるため、粗利率データをもとに優先度を見極める姿勢が欠かせません。
ここでは、飲食店の粗利率や利益を上げるための施策について、以下5点を解説します。
飲食店の粗利率や利益を上げるための施策
原材料を変える
廃棄ロスを抑える
人件費を調整する
メニュー構成を変える
ツールを導入する
①原材料を変える
飲食店の原材料費は、仕入れ先の価格改定や季節変動の影響を受けやすく、気づかないうちにコストが膨らんでいるケースも珍しくありません。
このような点から、仕入れ先の見直しや代替食材への切り替えは、粗利率改善の有効な施策です。具体的には、複数の業者から見積もりを取って比較したり、品質を維持しつつコストの低い食材に置き換えたりする方法が挙げられます。
仕入れコストを月に数%削減できるだけでも、年間では大きな利益改善につながるでしょう。
②廃棄ロスを抑える
食材の廃棄ロスは、飲食店における利益圧迫の大きな要因です。発注量が過剰であったり、在庫の管理が不十分であったりすると、使い切れない食材が発生しやすくなります。
上記を踏まえ、廃棄ロスの削減に取り組めば、原材料費を抑えて粗利率の改善が見込めます。たとえば、日々の売上データをもとに発注量を適正化したり、食材の消費期限を一元管理する仕組みを整えたりする方法が挙げられるでしょう。
このような廃棄ロスに対する施策は、粗利率の改善だけでなく、食品ロス対策としても意義のある取組みです。
③人件費を調整する
飲食店では、曜日や時間帯ごとの来客数に応じたシフト設計がされていないと、必要以上の人件費が発生しがちです。とくに、アイドルタイムにスタッフが余剰になっているケースは少なくありません。
このような背景から、来客データにもとづくシフトの最適化は、粗利率の改善につながる施策です。ピークタイムとアイドルタイムで配置人数を調整すれば、人件費の抑制とサービス品質の維持を両立しやすくなります。
適切な人員配置が実現できれば、従業員一人ひとりの働きやすさにもつながり、採用や育成の側面でも効果が得られます。
④メニュー構成を変える
売上の中心が原価率の高いメニューに偏っている場合、売上が伸びても粗利は残りにくい構造です。とくに、メニュー全体の粗利率バランスを確認せずに運営を続けると、収益の改善が進みにくくなります。
このような事情から、粗利率の高いメニューと低いメニューを組み合わせた構成の見直しは利益改善に効果的です。
ドリンクやサイドメニューなど、原価率の低い商品をセットに組み込めば、客単価の向上と粗利率の改善を同時に実現しやすくなるでしょう。
⑤ツールを導入する
飲食店の業務には、注文受付や配膳、会計処理など多くの工程があり、それぞれに人手とコストがかかっています。とくに、繁忙時間帯は、スタッフの負担が集中しやすく、オペレーション効率の低下やミスの発生につながりがちです。
このような課題に対して、モバイルオーダーシステムや配膳ロボット、キャッシュレス決済端末などのツール導入は有効な施策です。注文・配膳・会計の各工程を自動化・効率化すれば、人件費の削減やオーダーミスによる食材廃棄の抑制が見込めます。
加えて、ツールの導入は業務の標準化にもつながるため、スタッフの教育コスト削減や新人の即戦力化にも効果が期待できるでしょう。
飲食店の粗利率や利益を上げるためのおすすめツール3選!
飲食店の粗利率や利益を上げるためには、日々のオペレーションに潜む無駄をいかに削減できるかが鍵になります。とくに、注文や配膳、会計の効率化は人件費の削減や食材ロスの抑制に直結しやすい取組みです。
昨今では、モバイルオーダーシステムや配膳ロボット、キャッシュレス決済端末など、飲食店向けのさまざまなツールが提供されています。こうしたツールを活用すれば、限られたスタッフ数でも効率的な店舗運営を実現しやすくなります。
最後に、飲食店の粗利率や利益を上げるためのおすすめツールについて、厳選して3選を紹介します。
飲食店の粗利率や利益を上げるためのおすすめツール
ビヨンド注文
BellaBot
PayPay
①ビヨンド注文

出典:ビヨンド注文
「ビヨンド注文」とは、お客さまのスマートフォンからQRコードを読み取るだけでメニューの閲覧・注文が完結する業界最安級の飲食店向けモバイルオーダーシステムです。
このサービスでは、専用アプリのダウンロードや、LINE連携が不要なため、来店客が手軽に利用しやすい設計になっています。加えて、月額3,300円(税込)で初期費用・手数料が不要な料金体系のため、導入コストを抑えたい店舗にも適しています。
ビヨンド注文を導入することで、ホールスタッフの人件費を削減できるほか、聞き間違いによるオーダーミスの防止で食材廃棄の抑制も期待できます。
サービス名 | ビヨンド注文 |
料金(税込) | 月額3,300円(初期費用無料) |
機能 | 顧客側
店舗側
|
運営会社 | BPS株式会社会社 |
②BellaBot

出典:BellaBot
「BellaBot」とは、世界60か国以上の飲食店や商業施設で導入されている実績を有するネコ型の配膳ロボットです。
このロボットの積載量は、最大40kgであり、一度に複数テーブルへの配膳が可能です。また、3Dカメラや特殊技術による自律走行で、店内の人や障害物を自動で回避しながら安定した配膳を実現します。
配膳業務をロボットに任せることで、スタッフを接客や調理に集中させられるため、人件費の適正化と顧客満足度の向上を両立しやすくなります。
サービス名 | BellaBot |
料金(税込) | 月7万円〜 (詳細は問い合わせ) |
機能 |
|
運営会社 | テクノホライゾン株式会社 |
③PayPay

出典:PayPay
「PayPay」とは、7,300万人以上の登録ユーザー数を誇る国内最大級のキャッシュレス決済サービスです。
このサービスでは、店舗の状況や顧客ニーズを踏まえて、QRコード決済タイプとモバイル決済タイプからプランを選べます。QRコード決済タイプであれば、導入費用0円・決済手数料1.60%から利用でき、小規模な飲食店でも手軽に導入しやすい料金体系になっています。
PayPayの導入によって現金の受け渡しが不要になり、レジ業務の効率化が進み、会計にかかる人件費の削減や回転率の向上が見込めるでしょう。
サービス名 | PayPay |
料金(税込) | 制限プラン:月額・初期費用0円ライトプラン:月額・初期費用1,980円〜(トライアルあり) |
機能 |
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運営会社 | PayPay株式会社 |
【まとめ】自店舗の粗利率を把握して、適切な施策を!
本記事では、飲食店の粗利率について、計算方法や平均・目安、利益を上げるための施策を交えて解説しました。
飲食店の粗利率は業態によって異なるものの、一般的には65〜75%程度が目安です。このような粗利率を正しく把握すれば、仕入れの見直しやメニュー構成の最適化、人件費の調整といった改善施策を打ちやすくなります。
ただ、粗利率の改善は一度の取組みで完結するものではありません。定期的にデータを確認し、施策を見直す姿勢が欠かせないでしょう。
このような点を踏まえ、まずは自店舗の粗利率を正確に算出し、課題に合った施策の導入を検討してみてください。
「ビヨンド注文」では、3か月の無料トライアルを実施しています。人件費の削減や業務効率化を検討している飲食店は、この機会にぜひ導入を検討してください。


